2023年10月17日【UWSC】による「IPORTER」ログインの自動化
ホテル購買システム「IPORTER」をChromeで運用するにあたり、誰もが
ログイン時のID/PASS入力の煩雑さの問題に直面すると思われる。
これはアイポーターがiporter.nehops.comという単一ドメインで運用されていることに起因する(各ホテルはドメイン下のディレクトリで分けられている状態)。
かつてのブラウザはディレクトリ単位でパスワードを管理できた為、この構造でも特に問題は無くブックマークを選ぶだけで各ホテルにログインが可能だった。
数年前から、各社WEBブラウザーが一斉にディレクトリ単位のパスワードの切り替えが自動では出来なくなり、IDに紐づいたPASSを表示するために、IDの入力をしなけれならない仕様に変わってしまった。
納入ホテルが数件程度ならこの状況でも運用可能ではあるが、
早朝の膨大な出荷伝票処理を行う上で、各ホテルへのログインの煩雑さは、業務の大きな足かせとなっていた。
そこで、スクリプトによるID/PASSの自動入力から、各ホテルへのログインを経て、
受注確認ページまで自動遷移させる方法を模索することになった。
<<UWSCによる開発>>
UWSCはWindowsの作業を自動化するツールである。
https://ja.wikipedia.org/wiki/UWSC
UWSCを使い、まずはInternet Explorer(以降IE)での自動化スクリプトの開発を行った。
我が社が処理するアイポーターのログイン遷移は、大きく分けて3つのパターンとなる。
①単発ホテル
②ホテルグループA(ログイン時プルダウンメニュー選択)
③ホテルグループB(ログイン前・後プルダウンメニュー選択)
3種の遷移に合わせたそれぞれ異なるスクリプトを開発する。
結局、開発したスクリプトは全部で88ファイルとなった。
担当者ごとのPCのUWSC.INI(非表示ファイル)を直接書き換えることで、
ショートカットメニューの変更を行う。
操作はAlt+「W」キーでショートカットメニューウインドウを開き、
テンキーの0~9でエリアを選択、更に階層化メニュー0~9でホテルを選択する。
テンキーでの運用の範囲ならば最大で100件のホテルが登録可能となる。
(例:Alt+W+1+2でホテル表示)

Alt+Wで開くショートカットキー
UWSCは元々IE用コマンドを多数搭載しているため、UWSCでIEを操作させることは特に難しくなく、しかし2022 年 6 月 15 日のIEサポート終了を経てChromeでの動作版の開発を余儀なくされた。
<<UWSC Chrome動作版の開発>>
UWSCは基本的にChromeは非対応のため、Chrome版のスクリプト開発は相当な困難が予想された。開発は、様々なWEBページの解説やサンプルスクリプトを検証しながらのトライ&エラーを繰り返すことになった。
結局は、キーボードでChromeを操作するように、WAITで実行時間を調整するという構成が一番安定した。ようやくChromeでもIEと同様の動作をさせることに成功した。

Chrome版スクリプト例